皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「レオが淹れるお茶はとても美味しいんですのよ!」

「……? 皆様付きの侍女はいかがなさいましたか? 何か失礼でもしたのでしょうか」

「いいえ、特には。ただ席を外してくれるようお願いしましたの。見られているようで落ち着かなかったから」

しれっとすごいことを言うクローディア様に私は目を瞬かせた。

よその国を頼ってきておいて、そこの侍女を邪魔だから引っ込んでろと言ったと……いくら客人待遇だからといってよそ者であることには違いないので大なり小なり監視の目がつくのは当然と心得を教わっているはずなのに。

統治者とその家族であれば、他の目が向けられて当然であり疑われるものと思えと私も幼い頃から聞かされているのに。

そんな私の驚きを察したのだろう、クロフォード様とレオ様の方が恐縮した様子だった。

「す、すみません……姉上は国を出奔することになってから、その、自由な生活に感化されてしまって……」

「申し訳ございません。ですが決して不用意な真似はしないとお約束させていただきますので……その、つけていただいた侍女はあちらで待機していただいております」

あちらって言われても相当遠い位置であることに私はさらに呆れてしまった。

私についてきていたウルスラも珍しく不快そうに眉を顰めたから、やっぱり常識的とは言えない。
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