皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「それは姉上がお告げでそう言われたのだと」

「え?」

「イリス様もご存知かと思いますが、エファージェンのクローディアは『予知』の恩恵を授かっているのです」

「え、ええ。それは耳にしております」

そう、それは有名な話だから。

私も幼い頃に何度か耳にしたよね!

まあ、大体が『エファージェン公主の娘は素晴らしい恩恵を授かったのに、うちの姫ときたら……』みたいな感じだったんだけども。今思い出すと腹立たしいな。

私のことそんな風に言ってた人たちはどう思ってるのかしら、掌返して『さすがは陛下の娘!』ってとこかな。

つくづく私自身って見てくれる人が少なかったんだなあと認識するよね。

やっぱり引きこもりで良かったんだよ、間違ってない。

「啓示はこうでした。『見えるものがすべてではない』と」

「え? それだけですか?」

「貴女様は違うのですか? 城内で耳にいたしました、後天的に恩恵を授けられたのだと」

「は、はい。ありがたいことに。……ただ私が勝手に話して良い物事かはわかりませんので、お答えいたしかねますが……もう少々長いお言葉を、いただきました」

「そうですか」

レオニダス様はそれ以上追及してくることなく私の言葉に頷いてくれた。同様にクロフォード様も。

まあそんなに興味がないんだろうとは思う。リリスお姉様のことをまだ彼らが知らないならば、確かに私はこの国のためだけに動く皇女であってもおかしくはない。
< 291 / 370 >

この作品をシェア

pagetop