皇女殿下の幸せフェードアウト計画
(うん、私に女帝とか無理!!)

一瞬このままでもいいんじゃない? とか思ったけど外の空気を吸って少しだけクリアになった思考で導き出したのは、やっぱりフェードアウトしかないってこと。

正直女帝になってもお飾りになるって自信はあるし、嫌われ皇女が嫌われ女帝にグレードアップしたところで誰が得するのってハナシ。

(それなら、美人で皇帝陛下似で『ギフト』持ちのリリスが次の皇帝になればいい)

東屋でウルスラが用意してくれた敷物に腰かけて、これまた準備されたお茶とお菓子を眺める。ちゃんとレース編み用の糸と針も持ってきてあった。そういや手ぶらだった。

でもレース編みは口実で、ぼんやり過ごしたいだけなのよね。

(とりあえず、表舞台からはおりたいけど、みんなのことはなるべく近くで応援したいのよね……矛盾だわ)

私が物語を考えている時、いつだってどのキャラクターも大好きで、幸せになってほしいと思っていた。

その想像していた人たちと、同じ世界にいて、彼らが目の前で息をしている。それってすごく素敵じゃない?

思わず崇めたくもなるよね!!
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