秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
「相手は俺の幼なじみだ。最初に恋愛対象として見れないと断ったが、なかなか会長が引き下がらなくて、話がなくならない」
「お相手の女性は、翔悟さんを想っているのでは?」
「いや。あっちも数ある企業の中の一社といった感じで、俺を結婚候補のうちのひとりくらいにしか見ていない」
「でも、お弁当の差し入れをされたりするんですよね。もしかしたら……」
悪い方に考えが及び眉間のシワを深くした私を、翔悟さんが引き寄せる。
「差し入れはありがたいが、それ以上でもそれ以下でもない。俺にはただの名店の弁当に過ぎない。俺に愛しさを感じさせるのは、穂乃果だけだ。絶対に手放さない」
見上げた瞬間、額に口づけがそっと落とされる。いつか交わした言葉を思い出し、不安定な気持ちを埋めるように私は翔悟さんにしがみついた。
その日から、私の日常が一変する。あっという間に、私が翔悟さんと付き合っているという話が社内に広まり、今まで関わりを持ったこともなかった人たちが、興味津々に話しかけてくる。
それだけならまだしも、私を見てひそひそと噂話をされたり、気に入らないのだとわかるような目つきで見られることも多くなった。