【完】溺愛したいのは、キミだけ。
そこで翠くんは目線を私のほうに向けたかと思うと、ニッコリ笑って。


「琴梨ちゃんもヒナたちと一緒に新しい水着買ったんだよね」


「うん、そうだよ」


「あーでも、女の子三人いるのに男子が二人ってなると、目を離した隙にナンパされたりしそうで心配だな~。海なんてビキニ女子目当てのスケベな野郎どもがいっぱいいるし」


急に独り言のように喋り出した翠くん。


そして、今度は玲くんのほうをチラッと見ると。


「先輩もそう思いません?」


それを聞いた玲くんは、眉をひそめ少し渋い顔をしながら。


「……っ、わかったよ。行くよ」


「そうこなくっちゃ」


なぜか一緒に行ってくれることになったみたい。



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