平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
それが先日のやりとりである。

別館側の職員に関しては、誰一人『バクリ』とさせてはいけない。みんな大切な『先輩』で『上司』だ。

つまり死ぬ気で頑張らなければ。

リズはゴクリと唾を飲んだ。先程よりも強く散歩紐を引っ張られるのを感じて、ハッと我に返って回想を止めた。

「いやいやいやそっちは駄目だったら!」

一時力が緩んでしまっていたリズは、慌てて両足を必死に踏ん張った。

なんだ今更また頑張るのかよ、と言わんばかりにカルロが面倒臭そうな目を向けてきた。さっきぼけぇっとしてただろ、と、その目は語っている気がする。

毎日のように小屋で筆談が続いているせいで、そう感じるのだろう。

でも多分、その直感は間違っていないようにもリズは思った。

「何度も説明したけど、あの壁の向こうはここと違うのッ」

ここに慣れてきたこともあって、一体何があるのか好奇心はあるのだろう。別館の建物も大きくて、こちらからは階上と屋根は見えるのである。
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