君とみたあの夏の流星群。

そんな俺は、単純すぎると思う。


ニヤける口元を手で抑えて隠しながら、平然を装って、


「……じゃぁ、当日は楽しみにしてて」


そう言えば、「うん!楽しみしてる!」と、笑顔で星祈が返してくれる。


星祈の言葉1つで……


最初は、文化祭当日が憂鬱だったはずなのに、今は、楽しみになっているし、


さっきまでは、星祈と結城のことでモヤモヤしていたはずなのに……


いつの間にか、そんなことを考えることもなくなっていて、


星祈に結城との関係を詳しく聞けず、いつのもように、他愛のない話をして、帰り道を歩いた。

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