君とみたあの夏の流星群。

私は、動こうとしないお母さんの背中を強引に押す。


「もーう、分かったから。じゃぁ、お母さん、また夕方頃に来るね」


「うん、気を付けてね」


お母さんが名残惜しそうに、病室を出ていけば、病室には私1人だけになった。


「……退屈」



今頃、碧都は何をしてるんだろう…。


碧都から告白をされてから、私と碧都はLIMEも交わしてないし、会ってもいない。


昨日、碧都が教室を出ていった後。


私は、後夜祭には参加しないで、瑠奈ちゃんに、【体調悪くなったから、帰るね】とLIMEを送って、すぐに家に帰った。


家に帰ってからは、ただ泣くだけで、ろくにごはんも食べられずにいた。

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