きみは俺だけの彼女


半強制参加だった前回の旅行。




それまで同じクラスにいても挨拶すらしなかった嶋村くんが一緒に行くなんて考えもしなかった。



嶋村くんが乗馬出来るから奏波が誘ったと思ったけど…。

嶋村くんが誘われたのは私のせいだったのかな…?




………。



そう考えると私は自分が知らないないうちから嶋村くんに多大な迷惑をかけてることに気付いた。



乗馬だって奏波が空人に教えてるから私は暇してたし…。

それまで教室で話したことのない私に旅行中、何度も声をかけてくれた。



今もこうして一人でいる私に声をかけてくれる。



「前にも言ったけど…」

話しながら嶋村くんが隣に来る気配がした、と思ったらふわりと温かい肌触り。



「風呂上りだからってすぐ冷えるからな」

また膝掛けを体に巻きつかれた。



「ご、ごめんなさいっ」

流石にこれは自分が悪いと自覚して謝った。



何をやっても迷惑かけてしまう自分が嫌になってきた…。


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