好きなんだから仕方ない。
両親から試練の内容を聞いてすぐ、次男は行動に移した。長男は色々と計算し、計画を立てる事から始めたみたい。でも、国王の座に興味が無かった私は召し使いの期待を裏切らない程度に行動した。
小さな町や村を回って売れない野菜を集めた。もちろん、脅迫もせずに譲ってもらって。

「もし。こちらの野菜はもう出荷されるのですか?」

「あぁ・・・、そうだが・・・。見ない顔だな?」

「旅をしているのですが金銭的な余裕もなく、譲って頂ける物は無いかと思いまして」

「金が無いなら他所を当たりな。こっちだって生活が掛かってんだよ」

「生活に関係の無い所でなら大丈夫だと?」

一番最初の町ではすぐに追い出される結果となった。でも、次の村で捨てられる商品にならない野菜を見つけた。そして、そちらを譲って欲しいと言うと変な奴を見るような表情でほとんどの農家が譲ってくれた。
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