今夜、あなたに復讐します
「雪丸恵一と申します。
よろしくお願いいたしますっ」
と夕食の席で、青年は頭を下げた。
まあ、もうみんなの食事はすんでいたので、食べるのは夏菜と彼だけなのだが。
はいはい、と屋敷の雑務の取りまとめを任されている加藤は苦笑いしながら、おひつを手に戻っていった。
いや、加藤さん。
次から次へとすみません……と夏菜は思っていた。
自分のせいで、これで二人も罠にかかって、加藤に助けてもらっている。
しかも、そのあとまた、罠をかけかえないといけないので、結構めんどくさい作業なのだ。
だだっ広い広間で二人だけの食事が終わる頃、夏菜は雪丸に問題の姉の写真を見せてもらっていた。
「うわー、おねえさん、本当にお綺麗ですね。
美鳥さんみたい」
と夏菜が言ったとき、雪丸との間でいきなり声がした。
「お嬢の方が綺麗ですよ」