蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
呆然として家に帰ると、お母さんが待ち構えたように私に声を掛ける。

「鏡花、いきなり蓮人君と話をするって出て行ってどうするつもりだったの? どうなったの?」
私はお母さんの話などまったく頭に入ってこない。
ペタンと畳に座ると、さっき手渡された鍵をカバンから取り出した。

「なにそれ? あら鍵?」
お母さんがそのカギを見た後、私の顔を覗き込みさらに言葉を続ける。
「鏡花、それどこの家の鍵なの?」
返事をすることのできない私を見かねて、お母さんは私の肩を揺らす。

「ああ、蓮人兄さまの家の… 」

そこでようやく呟いた私に、お母さんは驚いたように口をポカンと開けた後、急に立ち上がった。

「そう言う事ならこうしてはいられないわ」
お母さんはそれだけを言うと、バタバタと部屋を出て行ってしまった。
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