トップリーガーの恋~おまえの心にトライする~
その後料理を運びにきた由香は、相変わらず澪にメロメロ。普段何でもハキハキ物を言う毒舌な妹が澪に懐いている姿を見て嬉しくなる。

「どのお料理も美味しいですね」

「お口に合って良かったです」

「お店も素敵だし」と余韻に浸っている澪を前に姿勢を正して座り直す湊斗。

「本城 澪さん、俺と付き合ってもらえないか?入院をして、一目澪をみた瞬間惚れていた」
湊斗の真っ直ぐな思いに心打たれる澪。

「湊斗、私の話を聞いてもらえる?」

「もちろん」

そして、澪は今の自分が幼い頃からの生い立ちにあることを、この前理桜に話した様に湊斗にも話をした。
「だから、私は今まで男性とお付き合いをしたことがないんです。こんな私でもいいんですか?」

湊斗は即答する。
「そんな澪がいいんだ!」

澪も初めて心動かされる経験をして、これが恋なんだと真っ直ぐな湊斗の態度に気づかされた。

「じゃあ、私で良ければよろしくお願いします」

「澪…」嬉しさのあまり若干涙ぐむ湊斗だった。

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