その瞳に涙 ― 冷たい上司の甘い恋人 ―


私の返事なんて最初から待つ気もなかったのか、Tシャツの裾から侵入してきた広沢くんの指が、遠慮なく素肌をなぞる。

同時にあちこちに落ちてくる彼の唇に意識を奪われるのに、それほど時間はかからなかった。


「れーこさんって、朝のが好き?」

肌を重ね合ったあと、私の頭を腕にのせて寝転がった広沢くんが、シーツに広がる髪を触りながらおもむろに訊ねてきた。


「なんの話?」

眉を寄せながら広沢くんのほうに顔を向けたら、彼が意地悪くニヤリと笑う。


「ん?するの。れーこさん、寝起きであんまり頭回ってないから、朝シてるときの顔がいちばんエロい」

「は?」

広沢くんの発言に、身体中の熱が上がって顔が火照る。


「れーこさん、顔赤いですよ?」

「だって、広沢くんが急におかしなこと言うから……」

「おかしくないですよ。俺のれーこさんが可愛いなーって思っただけです」

そっと指先で私の右頬を撫でた広沢くんが、クスリと笑いながらそこにキスする。


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