その瞳に涙 ― 冷たい上司の甘い恋人 ―
「朝ごはんは、会社のコーヒーでいいです。今日、冷蔵庫の中空っぽだから」
私の 顳顬にキスすると、広沢くんは私ごとゴロンとベッドに転がった。
「れーこさん、こっち見て」
後ろから抱きしめられたまま横向きに転がった私の鼓膜が、広沢くんの低音で震える。
流されるままに肩越しに振り向くと、口端に笑みを浮かべて待ち構えていた彼に、すぐさま唇を塞がれた。
広沢くんの手が私の肩をつかんで、ベッドに仰向けになるように押し付ける。
そうして私に覆い重なると、キスするのをやめて額をコツンとぶつけてきた。
「どうしよう。朝かられーこさんがそばにいるの、ちょっとひさしぶりだから。なんか、いろいろヤバい」
至近距離で私を見つめて頬を染める広沢くんに瞬きを返すと、彼が真顔で問いかけてきた。
「れーこさん、今日の仕事は遅刻かズル休みでいいですか?」
「え……」