その瞳に涙 ― 冷たい上司の甘い恋人 ―



広沢くんの顔をそっと見遣りながら思う。

私が彼の小さな違いに気付いたように、彼もきっと他の人にはわからないくらいの私の声の震えに気付いてる。

そっと様子を窺っていたつもりだったのに、広沢くんとばっちりと視線が交わる。

広沢くんがそっと微笑んで、私がほんの少し目を伏せた。

そのことは、私たちふたり以外、誰も知らない。

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