Déjàvu デジャヴ

ドーン…ドーン…



「折原…
誰にも渡したくない…

オレと付き合ってほしい

オレの彼女になって…

大切にするから…」



ドーン…ドーン…

ドキドキ…ドキドキ…ドキドキ…



オレの彼女になって…



私の耳に
確かに届いた



ずっと
待ってた言葉




「…うん…」




ドーン…ドーン…ドーン…




「好きだよ…
…ずっと前から…」



ずっと

ずっと前…




「…うん…」



ドーン…ドーン…ドーン…


花火の音が胸に響いて
涙が溢れた




「折原、やっぱ泣くと思った…」



上杉の手が私の頬に触れて

涙を拭ってくれた




「泣かないで…
ちゃんと、オレ見て…」



「うん…

私も
好きだよ…

ずっと大好きだったよ…」



ずっと

ずっと


上杉が好きだった




「…ヤバイ…かわいい…

大切に、するね…」



私を包んだ上杉の手は


優しかった






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