嫁入り前夜、カタブツ御曹司は溺甘に豹変する
「朝霧さん! おめでとうございます!」
さっき乾杯したばかりなのに、阿久津さんがまた仁くんのグラスに無理やり自分のグラスを当てにいった。
仁くんの反応を完全に無視してグイグイいく感じが、なんだか昔の自分みたいだなぁと思う。
そして仁くんがそういう人間が嫌いじゃないのを知っているから、安心してふたりを見ていられる。
「ふたりにはぜひ列席してもらいと思っているんだが」
「喜んで参列させていただきます!」
言い終わらないうちに阿久津さんの歓喜した声が飛ぶ。
「いいの?」
萌は遠慮がちに私の耳元で呟いた。
「もちろんだよ。みんな呼ぶつもりだしね」
「それなら張りきって参列させてもらおうかな」
あれだけ結婚式に消極的だった仁くんが、お世話になっている人たちを招きたいと言い出したのには本当に驚いた。
沙倉さんに会いに行くと決心したようだし、仁くんのなかで変化が起き始めているのだとしたらうれしい。
「みんなにはいつ報告するんですか? 結婚式の日程があるから早くしないといけないですよね」
和やかな空気でも、萌は姿勢を正して上司への礼儀正しい態度を変えない。
しっかりしているなぁ。
さっき乾杯したばかりなのに、阿久津さんがまた仁くんのグラスに無理やり自分のグラスを当てにいった。
仁くんの反応を完全に無視してグイグイいく感じが、なんだか昔の自分みたいだなぁと思う。
そして仁くんがそういう人間が嫌いじゃないのを知っているから、安心してふたりを見ていられる。
「ふたりにはぜひ列席してもらいと思っているんだが」
「喜んで参列させていただきます!」
言い終わらないうちに阿久津さんの歓喜した声が飛ぶ。
「いいの?」
萌は遠慮がちに私の耳元で呟いた。
「もちろんだよ。みんな呼ぶつもりだしね」
「それなら張りきって参列させてもらおうかな」
あれだけ結婚式に消極的だった仁くんが、お世話になっている人たちを招きたいと言い出したのには本当に驚いた。
沙倉さんに会いに行くと決心したようだし、仁くんのなかで変化が起き始めているのだとしたらうれしい。
「みんなにはいつ報告するんですか? 結婚式の日程があるから早くしないといけないですよね」
和やかな空気でも、萌は姿勢を正して上司への礼儀正しい態度を変えない。
しっかりしているなぁ。