【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
しばらく立ち尽くしていた。
私はお母さんのことが嫌いなわけじゃない。
大好きだ。
でもあの頃、どうしても上手く話せなかった。
その場でスマホを取り出して、メッセージアプリを起動する。
未読のままになったメッセージがたくさんある。
全部、お母さんから着ていたものだ。
【ご飯は食べていますか?】
【お友達は出来ましたか?】
そこまで読んで、胸が軋んだ。
『どうしたの、その傷……!? あなたもしかして、イジメられてるの……?』
お母さんの苦しそうな顔が脳裏に蘇った。
自分がいけないくせに、お母さんのことを思い出すと泣きそうになって、スマホを閉じた。
イジメが始まったあの日から、ずっとお母さんを遠ざけている。
あんな情けない自分を知られたくなかったから。
それに、お母さんは当時、知らない男の人と会っていた。
お母さんだってきっと、こんな引きこもりの不登校の娘がいる家に帰りたくなかったんだろう。
だから私は何もかもが嫌で、リセットしたかったんだ。