【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
虹くんは嘆く私と対照的に冷静だった。
「とりあえずプールの参加用紙は明日出す。で、黒田は用紙見つかった?」
「……あ、そうだ! カバンの奥底にあったよ!」
ほら!と、くしゃくしゃの紙を握って見せた。
「不参加?」
私の紙を覗き込む虹くん。
「あ……っ、えと……うん。私は、不参加」
理由について先生から聞かれたら、言いたくはないけれど、打ち明けるつもりでいた。
「じゃあ俺と同じだな」
「……虹くんも?」
私と同じ?
ただし、不参加は、特別な事情や理由がない限り認められない。
私と虹くんはそろって用紙の欄にある不参加に丸をしていた。