【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
その時私に、ひょっとしたら……って考えが浮かんだ。
「……ねぇ虹くん。まさか、プールが共通点ってこと、ある?」
「は?」
そんなわけないかとは一瞬思ったけど、
「実は……私、プールにはトラウマがあって……それで不参加希望なんだけど」
もごもごと言いながら、私は不意に思い出したことがあった。
「それに……深恵くんが言ってたよ? 虹くんには、学園にも嫌いな場所があるから……そこには連れて行くなって……」
そこまで言い終えると視線がぶつかって、虹くんが苦しそうに顔を歪めた。
「もしかして、その場所……プールのこと?」
問いかけると、虹くんの瞳が驚きの色に染まった。
「……そう」
憂鬱そうに、掠れた声を落とした虹くんの顔色が曇っていく。