【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
どうしよう!!
さらには、トントントン……と、背後にある階段からも足音がする。
このまま塞がれたら私に逃げ場はない……。
「黒田?」
え?
ガバッと振り返ると、お風呂セットを手にした虹くんが立っている。
「あ……に、虹、くん……っ」
私は相当変な顔になっていたんだろう。
虹くんが不思議そうに私を見てるんだもん。
「女子寮に勝手に忍び込んだりすんなよ?」
「それはスリルあって楽しそうじゃん!」
さっきの男子の声が、こっちに向かって大きくなって迫ってくる……。
「バカ。早く入れ」
「……ひゃっ!!」
察した虹くんにグイッと手を引っ張られた。
そして、押し込まれるような形で、私は虹くんと一緒に部屋の中へと入り込んだ。