【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
うーん、と頭を抱えて考えていると、
「いつまで待たせるつもり?」
……へっ?
教室の出口に寄りかかっている虹くんがこっちを見ている。
えっ……まさか、ね?
「早く帰るぞ。置いてってもいいの?」
ちょちょっ!!
ちょっと待ったぁーーー!!!
明らかに私の目を見て発した虹くんに、たちまちクラス中が騒然とする。
「……嘘でしょ? 今、虹くんが黒井さんに声かけたの?」
「あの虹くんが!? 黒木さんに!?」
この際もう黒井だろうが黒木だろうがどっちだっていい!
私の頭を埋め尽くすもの、それは……
バレたら“退寮”の文字である!
動揺する私の身体は瞬く間に汗をかく。