【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「ねぇ虹くん。これ、食べていい?」
「好きにすれば。お前にあげたもんだし」
私は早速その場でむしゃむしゃ頂いた。
「美味しい……っ! 虹くんありがとう!」
「……別に」
虹くんは私が食べ終わるまで「こぼすな」とか言いながら、隣にいてくれたのだった。
* * *
しかし、その日の放課後、クラスに衝撃が走った。
帰りの支度を終えて教室を出ようとしたその時。
あ……。
私、エスポワールまでどうやって帰ればいいの!?
男子寮に普通に通してもらえるわけがないって話だ!
通過さえ出来ないし、ほふく前進ですらかいくぐることは出来ないだろう。
なんたって異性の行き来は厳禁!