君がいたから

そんなことを思う弱い自分が嫌だ
心では死にたくないよ…

なのに体が辛くて、苦しくて
これ以上副作用が酷くなるなら…って
どうしても逃げたくなってしまっている。



「ウッ………グスン… 」


しばらくの間ひとりで泣いていると
寒さのせいでしびれるような痛さが強くなって、動けなくなる。



寒い 痛い 寂しい 怖い

そんな負の感情ばかりがめぐって、
身体より先に心が凍ってしまいそう。





「結愛っ、何しているの?
おいで 」

あれからどのくらい
時間がたったのかわからない

今、蓮の声がするまでは心が死んでいたみたいだった。


「結愛、どうしてあんなところに?」


抱き上げられて、ベットの上に戻されるとき
体が相当冷えていたみたいで、蓮の温もりが熱く感じ、
それと同時にしびれるような痛みもさらに増す。


「体…痛い グスン……助けて………お願い…」


普通ではありえない状態でいたから
心配そうに私を見つめていた蓮…


だけど、急に医者の顔になる。



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