君がいたから

「ヒュー …ゴホッ ゲホッ………… 」


酷くなり続ける発作…
もう何もしないでこのまま放っておけば…

二度と苦しい思いをしない…


後悔がないわけじゃないけど

これで良かったんだよ。







「結愛しっかりして! 」


頭に酸素が回らなくて
意識が朦朧とする中そんな声が聞こえる


蓮 …?

その姿を見ようとするものの焦点が合わない。



どうしよう…

やっぱり、私まだ生きていたい。

大好きな蓮の声が聞こえた瞬間

死ぬのがとてつもなく怖く感じる。


(蓮、助けて )



「結愛、意識だけは飛ばすな 」


必死で叫ぶ蓮の声…

だけど呼吸の苦しさも感じなくなってきて

私、死ぬんだ…って思う。




ごめんね…蓮。こんな彼女で

でも、蓮と付き合えて幸せだったよ


ありがとう。



プツンと意識が途絶える。







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