君がいたから

「なんか嬉しそうだけど、さっきの彼氏から? 」


「ち、違うよ………」


おしゃれで美人の美月は
年上の彼氏がいるけど、
私に彼氏なんているわけないでしょ。

その前に告白だってされたことないし…


美月に合わせて、少しだけ
笑うと、今度は香帆が嬉しそうな表情を浮かべる。


「じゃあ、好きな人からなんだ…
良かったじゃん!」


えっ…
好きな人?
一瞬だけだったけど、蓮先生の顔が浮かぶ。


でも、そんなことあるはずがないと、かき消す
だって、蓮先生は私が大嫌いなお医者さん


「…まさか、病院の主治医の先生からだよ 」


「で、その先生のこと結愛好きなんでしょ? まぁ、早く帰って返信しな 」


私が、病院嫌いで、医者が怖いこと知っているのになんでそうなるんだろう。


そう思いながらも、
メッセージを見たくなって、
歩くスピードをあげる。





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