君がいたから

ー1時間後

検査結果が出たみたいで
それを見にいった蓮先生…


「…大丈夫……大丈夫 」

そんなはずはないのに精神状態を保つ
ために、一人の部屋でそうとなえる。



しばらくすると蓮先生が戻ってきた。

ワガママで困らせてもいつも笑顔の先生が
深刻な表情を浮かべている。

怖い…怖いよ…
変な汗が出てきて、動悸までしてくる。


「結愛ちゃん………
検査の結果なんだけど…」


聞きたくない…
悪い結果だったらどうなるの?
耳を塞ごうとする。


「聞いてほしい 」


私の手をもって
真剣なまなざしで見る。


蓮先生の強い気持ちが伝わってきて
私は、首を縦にふるしかなかった。


「結愛ちゃんの血液を見ると
白血球の数が多くなっていて、赤血球、血小板が減少していた 」


その言葉だけだと事の重大さがわからなかった、

けど次の蓮先生の言葉で心を刺されたようになショックを受ける。


「結愛ちゃんは…白血病の可能性が
高いんだ 」


< 56 / 220 >

この作品をシェア

pagetop