直球すぎです、成瀬くん
「休んできなよ、この時間まだ保健室開いてるはずだし」
実行委員の子が、百叶の後ろから私に声をかけた。
「え…でも…」
「うちらのことは気にしないで大丈夫だから!作業が遅れてるわけでもないし!ね?」
「うん、そうした方がいいよ柚。私保健室まで付き添うから」
百叶や実行委員の子、周りのクラスメイトに促されてやっと、私は首を縦に振った。
百叶のお言葉に甘えて、保健室まで付き添ってもらった。
中に入ると先生がいて、私の代わりに百叶が先ほどの私の様子を話してくれた。
「うん、貧血と軽い脱水症状かもね。ずっと真剣に作業してて、ろくに水分摂ってなかったでしょう?」
そう言うと、先生はコップに水を注いで渡してくれた。
「まだ暑いんだから、ちゃんと水飲まないとダメよ」
「はい…ありがとうございます…」
水を口に含むと、自分の体がどれほどこれを欲していたのかがよくわかった。同時に、自分がどれだけ水分を取っていなかったかを思い出す。
「少し横になって休んでいきなさい」
先生は立ち上がると、仕切りのカーテンをサッと閉めて私に手招きする。
「西内さん、付き添いありがとう。あなたも水分ちゃんと摂るのよ」
「わかりました…じゃあ柚、またあとで様子見に来るね」
「うん、ありがとう百叶」
失礼しました、と静かにドアを閉めた百叶を見届けると、先生が「どうぞ」とベッドに案内してくれる。
「ワイシャツのボタン、もう1つくらい開けておきなさい、苦しいでしょう」
「え…けど、校則ではボタン1つしか開けちゃだめって…」
「何言ってるの。体調悪い時はそんなの気にしなくていいの」
先生に促され、既に開けていたところからさらに1つ開ける。
そして横になると、重怠い体が解きほぐされるような感覚がした。