直球すぎです、成瀬くん
「…ここに水置いておくからね」
「ありがとうございます…」
先生はサイドテーブルにコップを置くと、そっとカーテンを閉めた。
静かな室内では、私の呼吸の音がやけに大きく聞こえた。
やがてカーテンの向こうでは、先生が来室記録を打ち込んでいるのか、カタカタと、ノートパソコンのキーボードの小気味のいい音がする。
時々、廊下の方からは生徒の楽しげな声や足音が響いてくる。
そのうち、今度はグラウンドの方からホイッスルの音が聞こえ始めて、もうそんな時間なのかとぼんやり思った。
………少し、寝ようかな…
眠気はなかったけれど何だか疲れを感じて、そっと目を閉じた。
「……宮藤さん…起きてる…?」
「……あ…はい…」
目を閉じて数秒後、カーテンの向こうから先生の遠慮がちな声が聞こえた。
「寝てるところごめんね、先生ちょっと外すけど、しばらくここにいていいからね」
「…あ、はい…」
小さく返事をすると、先生は静かに保健室を出た。
誰もいなくなった保健室で、私は今度こそ目を閉じた。