直球すぎです、成瀬くん





ーーー枕元に置いたスマホが鳴ったような気がして、目を覚ました。


スマホに手を伸ばし、時間を確認する。


……1時間くらい寝てたかも…


そして、LINEの通知が1件入っていた。



【おまえどこいんの?】



……成瀬くんだ……


寝ぼけ眼で誰からのメッセージかはちゃんと見れていないけれど、その文面を見ただけで、相手はすぐにわかった。


何度か瞬きを繰り返して、メッセージを開く。


【保健室で少し休んでました】



返信して、ゆっくり起き上がる。


頭がボーッとする感じもなくなったし、そろそろ教室戻ろう…


ベッドから立ち上がろうとした時、保健室のドアが開く音がした。

…あ、先生戻ってきたのかな……


「せんせ…」

「何してんの…」

「…な、」


成瀬くん……!


勢いよくカーテンを開けた主は、先生ではなく、少し息を切らした成瀬くんだった。



「何でこんなとこに」

「え…っと、少し体調悪くなってしまって…でも、もう大丈夫なので…!教室戻ります」

「ホントかよ」


そう言うと、成瀬くんの右手が私の顔に向かって伸びてくる。


えっ…何………!?



突然のことに驚いた私は、その手を避けようと体を捻ったけれど、バランスを崩してそのまま後方へ倒れ込んだ。



反射的にギュッと瞑っていた目をそっと開けると、目の前には、私を見下ろす成瀬くんがいた。



「…っ、」


そしてどういうわけか、成瀬くんの顔がどんどん近づいてくる。

私は思わず、再び目をギュッと瞑った。





< 180 / 183 >

この作品をシェア

pagetop