直球すぎです、成瀬くん

19




「おはよ!柚!百叶!」

「おはよう、まりなちゃん、玲可ちゃん!」

「いよいよキタね!めちゃくちゃ楽しみ〜〜っ」

「ちょっと待ってまりな、リュック全開なんだけど」

「うっそ!閉めて〜!」


朝のホテルロビーに、賑やかな声が響く。



…ついに迎えた、修学旅行3日目。自由時間の日。


昨日はクラスごとに二条城と清水寺を見学した。

授業で見た教科書に載っていた写真のまま、本当に実在していて感動した。


清水寺は参道にお店がこれでもかというほど並んでいて、お店の方と目が合えば、高確率で試食を勧められた。

特に八ツ橋が多かったけれど、本当に美味しかったからお土産にたくさん買った。おかげでキャリーケースは八ツ橋だらけだ。




そして迎えた今日。

おそらく、ほとんどの生徒がこの日を楽しみにしていたに違いない。

私もその内の1人で、今朝は早く目が覚めた。



ホテルの部屋はクラスごとに4人で1部屋。私はもちろん百叶と同室。


9時にロビー集合と決めていたけれど楽しみすぎて早く準備を終えたので、少し早めにロビーへ向かうと、既にまりなちゃんも玲可ちゃんもそこにいた。



「じゃあ、早速行きますか!」

「おー、おまえら気をつけて行けよー」

「はあ〜い!」


ロビーには、生徒の出発を見送る先生の姿があった。


先生の声を背中に聞きながら、私たちは胸を弾ませながらホテルを飛び出した。





< 188 / 202 >

この作品をシェア

pagetop