直球すぎです、成瀬くん




「……え、パーティって、どこでやるの…?…あ、どこかお店予約取ったり…」

「そこはご心配なく!会場はもう押さえてあります!」


何とか百叶が口を開くと、更にとんでもない答えが返ってきた。


「俺んちのコテージ」

「……え………」

「そんなデカいやつじゃないけど、4人なら十分広いと思う」

「…え……」

「そこで料理するなり何かデリバリーするなり、まあそこは追々考えるとして。…あ、ケーキはこっちで用意するからそこも心配ご無用ね」


待って待って、情報量が………



「…えっと……宮城くん家、コテージあるの…?」


私と同じように必死で頭を回転させている顔をした百叶が、1つ1つ整理するように口を開いた。


「うん、家から少し離れたところに。電車で20分くらいかな」

「…ご両親、本当に了承してくれたの…?」

「おう、友達の誕生日パーティやるって言ったら喜んで貸してくれたよ」

「ケーキって…」

「俺の母さんパティシエやってて」

「パティシエ…!?」


また出てきたとんでもない新情報に、私も百叶も完全に固まってしまった。



「…あと何か不安や質問はある?」

「……あの、本当にご両親にご迷惑じゃ…」

「心配症だなあ2人とも。むしろ張り切ってるくらいだよ」


そう明るく言い放った宮城くんに、私たちはとうとう何も返す言葉がなくなった。



それにしたって宮城くん、あまりにも仕事が速すぎる………



「そこで、2人にお願い。当日まであいつにはこのこと内緒で!事前に告知したらあいつ絶対意地でも来なそうだし、サプライズにしたいんだよね」

「え……でも、誕生日ならきっとご家族みんなでごはん食べたりするんじゃ…」

「それは断ってもらって、こっち来てもらう」

「え…」


……ご、強引だ…………




「…あ」


不意に、百叶がポケットからスマホを取り出して何かを確認すると、「ごめん私帰らなきゃ」と立ち上がった。


「どしたの」

「弟が熱出して母が病院連れて行くみたいで、代わりに妹のごはん任されたの、ごめん、帰るね…!」

「それは心配だ、すぐ帰ってあげて」

「ありがとう、ごめんね、話の途中なのに」

「いいって!帰るとこわざわざ引き留めたの俺だし」

「百叶、気をつけてね」

「ありがとう柚、また明日ね…!」


< 225 / 272 >

この作品をシェア

pagetop