直球すぎです、成瀬くん
「……え、パーティって、どこでやるの…?…あ、どこかお店予約取ったり…」
「そこはご心配なく!会場はもう押さえてあります!」
何とか百叶が口を開くと、更にとんでもない答えが返ってきた。
「俺んちのコテージ」
「……え………」
「そんなデカいやつじゃないけど、4人なら十分広いと思う」
「…え……」
「そこで料理するなり何かデリバリーするなり、まあそこは追々考えるとして。…あ、ケーキはこっちで用意するからそこも心配ご無用ね」
待って待って、情報量が………
「…えっと……宮城くん家、コテージあるの…?」
私と同じように必死で頭を回転させている顔をした百叶が、1つ1つ整理するように口を開いた。
「うん、家から少し離れたところに。電車で20分くらいかな」
「…ご両親、本当に了承してくれたの…?」
「おう、友達の誕生日パーティやるって言ったら喜んで貸してくれたよ」
「ケーキって…」
「俺の母さんパティシエやってて」
「パティシエ…!?」
また出てきたとんでもない新情報に、私も百叶も完全に固まってしまった。
「…あと何か不安や質問はある?」
「……あの、本当にご両親にご迷惑じゃ…」
「心配症だなあ2人とも。むしろ張り切ってるくらいだよ」
そう明るく言い放った宮城くんに、私たちはとうとう何も返す言葉がなくなった。
それにしたって宮城くん、あまりにも仕事が速すぎる………
「そこで、2人にお願い。当日まであいつにはこのこと内緒で!事前に告知したらあいつ絶対意地でも来なそうだし、サプライズにしたいんだよね」
「え……でも、誕生日ならきっとご家族みんなでごはん食べたりするんじゃ…」
「それは断ってもらって、こっち来てもらう」
「え…」
……ご、強引だ…………
「…あ」
不意に、百叶がポケットからスマホを取り出して何かを確認すると、「ごめん私帰らなきゃ」と立ち上がった。
「どしたの」
「弟が熱出して母が病院連れて行くみたいで、代わりに妹のごはん任されたの、ごめん、帰るね…!」
「それは心配だ、すぐ帰ってあげて」
「ありがとう、ごめんね、話の途中なのに」
「いいって!帰るとこわざわざ引き留めたの俺だし」
「百叶、気をつけてね」
「ありがとう柚、また明日ね…!」