直球すぎです、成瀬くん
そんな状況でも、テストは次々と終わっていく。
今日最後の科目が終わり、教室の空気がふっと緩む。
明日はテスト最終日。それが終われば、待っているのは冬休み。
………そして、数日後には成瀬くんの誕生日…
…それなのに、未だに成瀬くんとは一言も交わせずにいる。
もともと教室で頻繁に話す方ではなかったし、むしろ教室で話したことなんて、放課後みんなが帰ったあとの時間ばかりだったし…………
「…柚、帰ろう」
声がした方を見上げると、鞄を持った百叶が立っていた。
「うん…」
私も鞄を持って席を立つ。そっと成瀬くんの席の方を見たけれど、その姿はどこにもなかった。
「…やっと明日で終わりだねー」
「…そうだね…」
「明日終わったらあとは冬休み……の前に、成瀬くんのサプライズ誕生日パーティだね」
「……う、うん…」
「………あれ、成瀬くんと仲直りできてない…?」
私があまりにも歯切れの悪い返事をするので、百叶にはすぐにバレてしまう。
……仲直りどころか、状況悪化………いやもう修復不能かもしれない……………
百叶に申し訳ない気持ちになりながらも、私は先日あったことを話した。
「………ん……何でだろう……本当、急にどうしちゃったんだろうね……」
首を捻ってしばらく考えてくれている様子の百叶だったけれど、言葉に詰まってしまった。
「…成瀬くんのおかげで変われたってこと、全然聞いてくれなくて……私がすごいって思ってる成瀬くんを、成瀬くんは簡単に否定したことがものすごくショックで……私が変わろうと思えるきっかけをくれたのは、成瀬くんだったのに……」
「……そうだよね、自分が信じてる人、簡単に否定されたら、私も柚と同じ気持ちになると思う…」