直球すぎです、成瀬くん



建てつけの悪い音を立てながらゆっくりとドアを開けると、いつものところへ向かう。


1番奥、いつもいる位置に成瀬くんはーーー







「………いな、い…………」



いつもそこにいた、足を投げ出して鞄を枕に寝転がる姿が、そこになかった。



………大丈夫、来てくれる……大丈夫…………



時刻を確認すると、ちょうど12時を回ったところだった。

先生に呼ばれて職員室に用事があるとか、そういうのがあるだけかもしれないし……大丈夫だよ……!




そう思いながら、近くにあった椅子に座る。



ここの窓からは校門が見えて、複数人で固まって歩いている姿がいくつもあった。


そんな様子をぼんやり見ていたら、あっという間に30分が経過していた。


………成瀬くん、まだかな……


そう思いながら、恐る恐るトークを開いた。



「……っあ……!」



思わず、声に出してしまった。


私が今朝送ったメッセージに、ようやく『既読』の文字がついていた。


読んでくれた…………!

じゃあ、そろそろ来てくれるかな…………!



これだけで、胸が高鳴る。


もうすぐそこまで来ているかもしれない、求めていた姿を考えただけで、私の心はこんなに成瀬くんの影響を受けるのだと、改めて自覚をしたらおかしくて少し笑ってしまった。







< 242 / 272 >

この作品をシェア

pagetop