直球すぎです、成瀬くん



あれから、朝井先輩は見事に第一志望の大学に合格したと、百叶から聞いた。

晴れて今年の春から大学生。


そしてそんな朝井先輩と百叶が、この春休み期間中に付き合い始めた。

それを百叶から聞いた時は、びっくりもしたけれど、それ以上に嬉しさが込み上げてきた。本当に嬉しかった。





「じゃあ、放課後な」

「はい…!」


手を振って百叶と教室に向かおうとすると、同じく教室に向かおうとしていた成瀬くんの後ろから数人の男子が駆け寄った。


「成瀬、また同クラ!」

「おー」

「てか宮城も?激アツじゃん俺らのクラス」


楽しげに笑う成瀬くんは、囲まれながら教室に入っていった。




「…成瀬くん、やっぱり変わったね」


同じようにその様子を見ていた百叶が、嬉しそうに呟いた。


「うん」

「柚のおかげだと思うな、あんな風に笑うようになったの」

「そ、そうかな…」

「そうだよ、宮城くんはともかく、他の男子とあんな風に話してたこと、今まで見たことなかったし」





身の回りが変化していく。また新しい1年が始まる。



大きく変わったことといえば、やっぱり成瀬くん。

ほとんど誰とも話さなかったような成瀬くんが、男子に囲まれながら教室に入っていく姿なんて、1年生の頃は少しも想像できなかった。





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