直球すぎです、成瀬くん




「でもやっぱり予想通りだったね」


大きなハンバーグを口に運ぶと、まりなちゃんは大きく頷いた。


「ね、そんな気はしてた。成瀬くん、柚しか見えてない感めっちゃあったし」


水を一口飲んだ玲可ちゃんはそれに同意した。



残念ながら3年生でも2人とはクラスが離れてしまったので、また定期的に4人で集まってお弁当を食べている。


そして、私が成瀬くんと付き合い始めたことを、まりなちゃんと玲可ちゃんにも伝えていた。




「てかさ、最近成瀬くんめっちゃ柔らかくなったよね!?前すんごい近づきがたいっていうか、寄ってくるなオーラをビシバシと感じてたけど」

「まりな、柚の彼氏だよ」

「あ、ごめんつい…」


慌てて口をつぐむまりなちゃんに、私は笑って首を振った。


「いいの、私もそう思ってたし」

「柚のおかげだよきっと。柚の優しさ移ったんじゃない?」


百叶がそうつけ加えると、2人は納得したように頷いた。




しばらくお弁当を食べながら話していたら、背中の向こう側が何だか少し賑やかになっている雰囲気を感じた。

ちらりとその方に目を向けたまりなちゃんは、少し怪訝そうな顔でため息をついた。


「ねー、こういう時の女子ってあからさまに態度変わるよね。ほら、また囲まれてる」


振り返ってその視線を追うと、主に後輩の女子たちが何人も、成瀬くんを取り囲んでいた。



「付き合ってること、うちらにしか言ってないんでしょ?言わなくていいの?」


同じくその様子を見た玲可ちゃんも、表情を曇らせてそう言った。


「うん。いいの、わざわざ言うことじゃないし…」

「えー、あたしだったら自分の彼氏あんな囲まれてたら耐えらんないけどなあ…」


口を尖らせたまりなちゃんに、「まあまあ2人が決めたことならいいじゃん」と百叶が宥めた。




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