直球すぎです、成瀬くん

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………とは思ったものの、証明するって、一体どうやって…………?



4人でいる私は本当に楽しいし、ちゃんと笑ってる。

百叶、まりなちゃん、玲可ちゃん、みんなも笑ってる。だから、私も楽しい。



……あれ、みんなが笑ってるから、私は笑ってるんだっけ……?

みんなが楽しそうに話してるから、私も楽しいの……?


これって、やっぱりみんなに合わせてるだけ…………?


………あれ、だめだ、なんかぐちゃぐちゃ…わかんなくなってきた……………




「柚?」


呼ばれた気がして、はっと意識をそちらに向ける。


「どした、考えごと?ぼーっとしてたけど」


百叶に続いて玲可ちゃんも、私の顔を覗き込んだ。


いつの間にかまたこのことを考えていて、完全に意識はそっちに持っていかれていた……3人の話、全然聞いてなかった………最悪だ……


「…あっ、い、いや、何でもないよ、ごめんね…」


咄嗟に顔の前で手を振る。

……あぁ、お弁当も、全然進んでない。



「そお?何か顔色悪くない?」


ずいっと顔を近づけてきたまりなちゃんの瞳に、私の顔がぼんやり映っている。


「…だ、大丈夫だよ………き、昨日っ、寝るの遅くなっちゃって…」

「えーっ意外!めっちゃ早く寝てそうなのに」


ねー?と、まりなちゃんは2人と目を合わせた。


「…どうしたの?何か、悩みごと?聞くよ話」


心配そうに眉尻を下げた百叶が、持っていた箸を置いて私に体を向けた。


「…っあ、き、気にしないで……!だ、大丈夫…………勉強、してたら、遅くなっちゃって…」



………あ……嘘。


今の、嘘ついた、私……………



「えーーっウソっ!何で勉強!?」

「…まあ、試験、もうすぐっちゃもうすぐだしねー」

「いやいやいやまだあるでしょっ!……そうか、さすが、頭いい人はそうなるのかあ〜…」



盛り上がるまりなちゃんと玲可ちゃんの会話を遠くに、私は、ものすごいショックに襲われていた。


………今初めて、認識したけれど…………今まで、気がつかないうちに、こんな風に嘘ついてたってこと……………?



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