煌めいて初恋
「まあまあとにかく、今楓は、今までにないような気持ちを経験していて、非常に戸惑っている、と言うことでしょ?」
恵はやれやれと言わんばかりに楓の気持ちをまとめあげた。
恋、か…
なにせ初恋もない楓にとって、恋している時の気持ちなんてものは全くの未知。
世の中の女の子たちは、こんな気持ちを恋として認めているのだろうか。
楓は目が回りそうだった。
「おはよ」
そんな楓の思考を一旦ストップさせたのは、はつらつとした、低い声の挨拶だった。
「えっ、あ、おはよー貝原」
恵は見るからに慌てふためいた。
頬は微かなピンク色に染まり、なんとなく、にやけているようにも感じられる。
「おはよう、貝原」
楓はそんな恵を微笑ましく見つめた。
可愛いな…
普段から可愛らしい恵だが、貝原と話したりしている時は、いつになく増して可愛らしく、綺麗に見える。
こういうのを、世は恋愛マジックと言うのらしい。