煌めいて初恋
「………こいっ?!」
楓は思わず身を乗り出した。
ガタンッと、音を立てて座っていた椅子がひっくり返った。
その様子に周りが一斉にこちらを見た。もちろん、昴も。
楓はすぐに気がついて座り直し、恵に問いかけた。
「恋の始まりってどういうこと?恋って、あの恋だよね?魚じゃなくて、愛の一段階前のやつ?」
恵は楓の反応を面白がるようにクスクスと笑い、「そうそう」と頷いた。
「楓が今、あの鬼島昴に恋をしているって訳じゃないけど、その、なんていうんだろ…
恋に落ちる前段階?ってところじゃない?」
「恋…?わたしが?鬼島くんに?恋愛?」
楓はあんぐりと口を開けた。
そんなわけ…
「いやー、ついに楓にも春がきたかあーー
しかもその相手があの、国民的大スターねえ…」
恵は感慨深そうに頷いた。
「だからっ!まだ恋はっ、してないんっでっしょ!」
盛大に噛みまくりながらも、楓は恵の言ったことを必死で否定した。