黙って俺を好きになれ
「センパイ、これ飲んだら出かけますからねー?」

色違いのマグカップに口をつけながら涼しい童顔がさらりと。

「昨日オレを待たせたお詫びに、今日は朝ゴハンから夜ゴハンまでつき合ってくれる約束でしょー?」

無害そうな見かけによらず、強引で有言実行のキミ。

「だってズルいでしょ。オレにチャンスをくれないのって」

不意の視線に捕らえられた。真っ直ぐ挑むような。

・・・心臓が波立って目を合わせていられなかった。どうしようもなく。やましさを感じるのは私が先輩に惹かれてるから・・・?

「返事はバレンタインに聞くし、それまではフェアに勝負させてよ糸子さん」

そう言って筒井君は歳下らしさをどこかに置き去ったみたいに笑った。




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