黙って俺を好きになれ
たった一人の味方は千人力で。頼りなくしなっていた芯が真っ直ぐ上に向かい、ぴんと伸びたみたいな心地がする。

「梨花がいてくれてよかった。・・・ほかに話せる人いなかったし」

「ボクはランプの精だからね、呼べばいつでも出てくるよ」

冗談雑じりにクスクスと返った。


梨花にもなにか悩みがあるなら聞いてあげたいと思ったけど、気の利いたことは言えそうになくて言葉は仕舞い込んだ。もし私を頼ってくれることがあれば、一も二もなく力になりたい。胸の中で誓った。

それから普段より夜更かしをして。シングルベッドで二人、くっついて眠った。




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