こじらせ社長のお気に入り
「この女はなあに、颯太さん?もしかして、浮気?」

あっ、遊んじゃったというか、相田ちゃんは本気モードだったのか?

「違うよ。笹川ちゃんは、俺の大事な秘書だよ」

うん。〝大事〟は余計な一言かな。
煽るようなことは、やめていただきたい。

「ええー。これまでそんなのいなかったじゃない」

相田ちゃんは、値踏みをするようにジロジロと見てくる。そこに若干刺々しさが混ざっているように感じるのは、誰が見ても明白だ。

「俺もなかなか忙しくなったしね。秘書をつけてくれるように、お願いしたんだよ」

「それなら私に言ってよぉ。颯太さんのためなら、いつだって駆けつけるのにぃ」

社長の肩に腕を回して抱きつきながら、ジロリと睨みをきかせてくる相田ちゃん。これは間違いなく威嚇されているのだろう。


< 38 / 223 >

この作品をシェア

pagetop