継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です
 リーズは熱を帯びた自身の頬を触りながら、アルを見上げた。彼は涼しい顔でけろりと言ってのける。

「ジーク様の真似事で紳士ぶるのはもうやめた。僕は僕だしね」

 言い終わるやいなや、アルはリーズのこめかみにちゅっと音をたててキスを落とす。

「ひゃあ」

(こ、こんな調子で私の心臓大丈夫かしら?)

 心臓は大変だったけれど、デートはとても楽しかった。あっという間に夕刻になってしまったように感じる。
 赤く染まった西の空を見上げながらアルが言う。

「そろそろ帰るよ」
「えっ、もう? もうちょっと……」

 せっかくのデートの余韻を楽しみたいとリーズは思ったが、アルはどうしてか早く帰りたい様子だった。

(アルは楽しくなかったのかな……)

 リーズの瞳に不安げな色が浮かぶ。するとアルはすぐにそれを見透かして、ポンポンとリーズの頭を軽く叩いた。
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