新婚未満のかりそめ初夜~クールな御曹司は淫らな独占欲を露わにする~
「井手に自分の想いを話してさ、改めて涼のことが好きだと再認識した。……だから本当に今、こうしていられることが幸せでたまらない」

 さらに強く抱きしめられ、胸がキュンとなる。

 私だってジョージさんと同じ気持ちだ。両想いになれたことがいまだに信じられないし、夢を見ているよう。それほど幸せなの。

「涼が担当しているSスーパーのフェアが終わる頃には、俺が抱えている仕事も落ち着くと思うんだ。そうしたらゆっくりデートしないか?」

「デート、ですか?」

 思わず聞き返すと、彼は「あぁ」と頷いた。

「近場では誰かに見られる可能性もあるし、休日に少し遠出しよう。……そうだな、できれば一泊したいな」

「一泊ですか!?」

 一泊するということはつまり、ジョージさんとふたりでお泊りをするということだよね?
 当たり前のことを心の中で確認してしまう。それほどジョージさんと旅行に行くということは衝撃が大きい。

 だって泊まりと言われたら、色々と想像しちゃう。

 あれやこれを妄想しては「わー!」と叫びたい衝動に駆られていると、ジョージさんは嬉しそうに話し出した。
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