クールな王子は強引に溺愛する

 隣国のラルジュ王国は、アンベリール王国と遜色のない大国だ。豊かな地下資源を持ち、農産業に従事している者の多い我が国とは、別の発展を遂げている。

 友好関係を結んでいるが、強大な資金があるラルジュ王国に敵意を向けられたら脅威だ。ラルジュ王国との縁談は、友好関係を維持するためには最重要項目だろう。

 そしてラルジュ王国の姫君はふたりおり、ふたりともそれぞれに得も言えぬほどに美しいと聞く。

 さまざまな思惑があるとは聞いた。やはりリアムにはふさわしい相手がいたのだ。国のためも然り、そして相応の身分や美しささえもふさわしい。

 通路の片隅で若い騎士たちをやり過ごし、エミリーたちは再び部屋へと向かった。
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