クールな王子は強引に溺愛する
「リアム様にとっては、なんの得にもならないお話を受けていだき、どのようにお礼を申し上げたらいいのか」
聞くに耐えない言い草に、つい本音がこぼれる。
「それは、子どもの頃の知った顔が困っていると聞けば放っておけないだろう」
下ばかり見ていたエミリは、目を丸くして顔を上げた。それからニッコリと微笑んだ。それは花が綻ぶほどに愛らしかった。
「覚えていてくださったのですね。それでリアム様は……。本当にお優しいです」
忘れるものか。それ以来俺は……。
想いを口に出そうにも憚れ、一瞬開きかけた口を噤んで背を向けた。それから取り繕うように本音を織り混ぜ、理由を説明した。
「きみは美しく成長した。我が花嫁に所望してもおかしくないだろう」
「もったいないお言葉ですわ」