愛は惜しみなく与う⑥
「なんでここまでしたん?」
すべての怒りを抑えて絞り出した言葉
細かく何かを聞くことができなかった。
あそこで出会ったとして何?それがここまでする理由にはならへんやろ?
「付き合ってって言っても、付き合ってくれなかったから?」
「ちゃうやん…あんたは…それだけで、あたしの妹を殺した風に見せたり…目の前で酷いことしたり……それだけの為にしたん?意味わからへんやろ!!!」
サトルがさっきまで座っていたソファを蹴る
怒りのやり場が分からへん
「…それだけの為?お前にとってそれだけでも、俺にとってはそれが全てだったんだよ。何かおかしいか?人が何を大切に生きてるかなんて、他人に分かるわけないだろ?」
今目の前にいるサトルは、少し怒ったように話し出した。
「お前は仲間や妹が大事なんだろ?だからそれを傷つけられて怒ってるんだろ?でも俺はそんなものどうでもいい。そんなもの大切でもなんでもない。
俺は初めて何かを欲しいと思った、この気持ちを大切にしてるだけだ」