愛は惜しみなく与う⑥
「志木くん、怒るで」
「なんとでも言ってください。貴方達に甘えてしまった。その結果危険な目に合わせてしまいました。トラウマや、フラッシュバックが起こるようでしたら言ってください。治療に最善を尽くします」
違うだろ
今はそんなことどうでもいいだろう?
確かに怖かった
2度とあんな思いをするのはごめんだ
でも
「俺たちを遠ざけたから何になるんだよ」
許せなかった
志木さんが俺たちを危険な目に合わせたと言うけど、俺たちが進んでここにきたんだ。
誰かに頼まれたからじゃ無い
自分の意志でここにきた
だから、今更、危ないだなんて文句は言わねーよ。分かってるから
そうじゃなくて…
「どうしてあんたらは、いつも、頼らないんだよ。頼りないけど……ここまで来たんだ。帰れだなんて言うなよ…」
弱音は吐くし
怖いもんは怖いし
痛いもんは痛い
そんなものは、馬鹿でもわかる
「俺たちが帰ったら?志木さんは誰に相談して、誰に本音で話すんだよ。ここにいるのは、杏の為だけじゃねーぞ」
ただムカついた