クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
 彼の目には、私の姿が映っていた。私の瞳にも、きっと同じように彼の姿が映っているのだろう。
「愛しているわ。たとえあなたがアレルギーの反応が出ない唯一の女だから私を望んでくれただけだとしても、もう構わない。私があなたを愛してる。それだけでいい。これをあなたに伝えたかったの」
 口にした瞬間、ライアンが目を瞠る。ブルーの瞳がこぼれ落っこちてしまうんじゃないかと思った。
 だけどライアンはすぐにスッと目を細くして、私にまろやかな眼差しを向けた。
「……馬鹿なことを。たしかに、アレルギー反応がひとつの切欠であったことは否定しない。しかし俺はアレルギー反応の有無を確かめるよりも前、初めて君を目にした瞬間に、雷に打たれたような痺れる衝撃を覚えていた。そして君の人となりを知るにつけ、愛は際限なく膨らむばかりだ。……たとえ今、君にアレルギー反応が現れても、俺は君を妻にする。君が相手なら、アレルギーのショックで死んだとて本望だ」
 っ! 耳にして、くよくよと悩んでいた全てが些末と吹き飛んでいく。
< 119 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop